流水のごとく

「大人（たいじん）は出処進退、共に淡々として流水の如く、
凝滞する所無し。
小人（しょうじん）は進出を喜びて、退処を好まず、
濃厚の執着、泥田の如く、
容易に脱し難き所有り。」

これは先日、私のハートをブチ抜いた言葉です。

とってもお恥ずかしいお話しなのですが、
私はとってもプライドが高く
強欲な人間でございます。

１回目、満席でした。
そうすると余計に恐くなっちゃうんですね。
続くのかしらなんて。

つまり欲が出るのでしょう。

そうしていると、
２回目の予約を受け付けている時
キャンセルの連絡が入りました。
「あらあら残念」なんて思って、
サラリとした出来事であったはずなのに、
自分でも驚くくらい
そこから数日間、落ち込んでしまったのですよ。

もう今思えばバカバカしいくらい落ち込んで
腐って。
なんだったのでしょう（笑）

その時は、いくら頭で
「一人でも来てくれる方がいてくれるというのは
大変な奇跡で、有り難いことなんだ」と
理解しているはずなのに、
勝手に心がへこんでいったのです。

何で気持ちが上がったのか思い出せませんが
たぶんお洋服買ったり
美味しいもの食べたりして復活していくなかで
ある日ふと

祖母から母
母から私へ受け継がれた
「大人と小人」（たいじんとしょうじん）
という本を手に取り、
まるでタロットを出す時のように
「今の私にメッセージをちょうだい」といって
開いて指差したところに
この一文が書いてありました。

その時の私にピッタリすぎて
笑ってしまいました。

要するに私は
周りにいつもたくさんの人が来る
人気のカウンセラー（占い師）で有り続けたいという
その濃厚な執着に
まるで泥の田んぼに足を取られたように
モタモタと囚われていたのですよ。

人が集まってくれたという進出にこだわり、
人が来ないかもしれないという退処に怯えている
まさに小人であったのですな。

流水と泥田どっちがいい？
なんて
流水に決まっているじゃないですか、ねえ？

なんでこんなにこだわって囚われていたのだろうって
もうおかしくてプリプリしてしまいました。

もう本当に
一人でも鑑定セッションや教室に来ていただけるというのは
ご縁以外の何ものでもないし、
どれだけ奇跡的なことなのでしょうと
やっと頭の理解から
心で感じた瞬間だったのだと思いました。

もう恐いものなんてないなって思いました。

きっとこれからも
私は「大人と小人」を繰り返していきます。

けれどこれまで以上に
恐れず出処進退
流れ流れて
出会った一人一人とのご縁を
大切にしていきたいと思いましたよ。